こんにちは、クマ師です。
投資について勉強していると「株式投資はプラスサムゲーム」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
「このプラスサムって何?」「なぜプラスサムと言われているの?」という疑問を持つ人もいるかと思います。
今回はプラスサムについて解説してみたいと思います。
プラスサムとは
プラスサムゲームとは、そのゲームに参加している人の損益合計がプラスになることを言います。
例えば、こんなゲームを考えてみましょう。
- 二人の参加者が1000円ずつ出し合う。
- じゃんけんをして、買った方が全額(2000円)もらう。
- じゃんけんの勝者には主催者からボーナスとして500円が渡される。
パッと思いついた適当なゲームです。
このゲームでは、ゲームの参加者2人が1000円ずつ出し合っているので、その場には2000円しかありませんが、主催者からのボーナスの500円があるので勝者は2500円を受け取ることになります。
それぞれの損益を考えてみると、負けた人は1000円を取られたのでマイナス1000円ですが、勝った人は相手からの1000円と主催者からの500円があるのでプラス1500円です。(受け取る額は2500円だが、そのうちの1000円は自分で出したお金なので利益は1500円のみ)
この時、二人の損益を合計してみると「-1000+1500=500」なのでプラス500円になります。
このようにゲームに参加しているプレーヤーの損益合計がプラスになることをプラスサムゲームと呼ぶのです。
株式投資はプラスサムになる可能性が高い
では、なぜ株式投資がプラスサムゲームと言われるのでしょうか。
その理由は2つあり、1つは配当が支払われるからです。
全ての企業ではありませんが、年に1~2回ほど企業から株主へ配当金が支払われます。株主優待として品物や商品カタログなどが送られる場合もあります。
つまり、株主には株式市場での売買損益とは別に収入が発生するのです。先ほど挙げたじゃんけんゲームの例で言えば、主催者からボーナスで500円支払われたような状況です。
これによって株主全体の合計損益はプラスになりますよね。
また、プラスサムと言われるもう1つの理由は株式市場が長期的には成長すると考えられているからです。ちなみに、「株式市場が成長する」とは株価が上がって株式市場に投入されるお金が増えることです。
この株式市場は基本的に世界経済と連動しています。そして、世界経済は中国やインドの成長に加えて、これからはアフリカなども成長すると言われていて長期的には右肩上がりで成長すると言われています。
つまり、株式市場(株価)も右肩上がりになると予想できます。
では、株式市場が成長するとなぜプラスサムになるか考えてみましょう。
まず、Aさんが10万円で株を買ったとしましょう。そして数年後、株価が15万円になったときにBさんに売ったとします。
Aさんは10万円で買った株を15万円で売っているので5万円の利益があります。
Bさんは15万円の価値がある株を15万円で買ったので、この時点では損も得もしていません。損益は±ゼロです。
この二人の合計損益はプラス5万円なのでプラスサムゲームになっていますよね。
つまり株式市場が成長する限りプラスサムゲームが続くのです。
他には何があるか?
想像できた方もいらっしゃるかと思いますが、ゼロサムゲームとマイナスサムゲームがあります。
ゼロサム
ゼロサムゲームとは参加者の合計損益が±ゼロになることを言います。
先ほどのじゃんけんゲームの例で言うと、主催者からの500円のボーナスが無い場合ことです。
そうすると、二人が1000円ずつ持ち寄って、買った方が全額貰うゲームになりますよね。負けた方は損益はマイナス1000円で勝った方はプラス1000円なので、二人の合計損益は±ゼロです。
代表的なゼロサムゲームはFXです。FXは二国間の為替取引で、どちらかの価値が上がれば相対的にもう片方の価値は下がる仕組みです。両方の価値が同時に上がるということは無いのでプラスサムではなくゼロサムゲームになります。
マイナスサム
マイナスサムゲームは参加者の合計損益がマイナスになることを言います。
代表例は宝くじです。
宝くじは還元率を50%以下にするように法律で決められています。宝くじの購入金額が100億円あるとすると50億円以下しか購入者に配られないのです。
つまり、確実にマイナスサムゲームになるようになっています。
以上